食中毒について

今年10月は多くの方が微弱な食中毒の影響が多発していました。 例年盛夏の8月より涼しくなってきた10月の方が食中毒の影響が強いのです。風邪様の体調の悪さ、消化器の不調がほとんどの来院患者さんに見られました。通常は胃腸の症状は風邪から来るのが一般的ですが、この10月の時点では診断しますと、全く逆の現象が生じていました。気管支、肺の炎症が胃腸から発しているのです。 この場合の風邪症状はあるのですが、それは一時的風邪ではなく、胃腸の感染症からの波及なのでした。上気道呼吸器の感染症による炎症を風邪といいますが、病原体の感染が胃腸から始まって次に上気道に波及したものです。 では何の感染症でしょうか?ほとんどが大便連鎖球菌なのです。この病原体からして消化器の感染症が最初の原因だということが分かります。食中毒一般的認識は菌・ウイルスによる飲食物からの感染です。病原体の汚染による飲食物から起きるわけですが、腹痛、嘔吐、下痢等強烈な症状を伴います。 しかし、強烈な症状を発しない場合もあるということを知ることが必要です。わずかな汚染ならば、胃酸等により滅菌するでしょう。このように体力次第、菌の量によっては種々の段階があるはずです。全く自覚症状を発しない場合。あるいはわずかに症状が見られる場合があるのですが、日常、最近なぜか胃腸が調子よくないと言う程度の時がこれに当たることが多いようです。この場合がわずかな量の病原体の影響で、広い意味の食中毒ととらえると年間を通して胃腸が一時的に不調となる理由が納得いくのです。その対策はどうしたらよいのでしょうか? 食品売り場で包装されたままでも汚染状態を知ることができます。食肉に関しても店頭にある時点で、すべて無菌とは言えないのですが、胃腸障害を起こすくらいの汚染は何割かに見られます。これらわずかな体調不良を起こす程度の食中毒を防止するのには、調理の時点、あるいは食事の時点でわずかな腐敗状態をも感じ取る嗅覚、味覚力を普段より向上させておくことが重要です。味覚、嗅覚を向上させるためにも、普段から、添加物のない食事を心掛けで鋭敏にしておくことです。そのようなことから安心した食生活と自己の身体の理解力が向上するのでしょう。
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